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2025/04/03 15:32 |
リクエスト

やっと、リクエストしていただいた小説が完成いたしました。
…遅くてごめんなさい(--;
今、何月だよ…しかも季節が…

…とにかく完成いたしましたので、よろしければご覧下さいm(--)m

天国組です。


「大王」
「ん?何~?」
仕事をするのに飽きたのか机に突っ伏している閻魔を横目に書類に目を通しながら言う。
「今日は天国の見回りですよ」
「あぁ…そういえばそうだったね」
椅子から立ち上がり、大きく伸びをした。長く座っていたからだ。
「僕も行きます」
書類から目を離し、机に置いて閻魔と共に天国への階段を上った。扉を開けると天国の景色が広がった。
階段を下ると地獄のため、この差は歴然だ。冥界はその天と地ほどの差がある二つの間にある場所で特別な場所なんだと改めて感じる瞬間でもある。
「あっ鬼男君。紫陽花の花だね」
「紫陽花?」
指を差したところに鬼男が目線を向けると確かにそこには見事な紫陽花が咲いていた。
青と紫の控え目で上品な雰囲気の綺麗な花だ。
「綺麗だね」
「はい」
「紫陽花…って、ことはもう6月かぁ…」
「そうですね。紫陽花は梅雨に咲く花ですから」
他にも周りを見てみると青い小さな露草が咲いていたりと季節を感じられる花が咲いている。
「へぇ…やっぱり天国はよく季節が分かるなぁ…」
実際は現世と違い、気温差は季節によって激しいことはない。だが、季節によって咲いている花が違うので季節の花を知っていれば分かる。
「はい。では、行きましょうか…あっ」
上から水が降ってきた。否、空から雨が降ってきた。
「…雨、降ってきちゃったねぇ…」
天国には珍しく突然降ってきた雨。すぐに止みそうだが少しの間、夕立のように雨足が強くなりそうだ。
「すぐ、止みそうですし…どこかで雨宿りできるところありますかね…?」
「ぅーん…あっ、そこの大きな木は?」
グルッとその辺を見渡して閻魔が指を指したのは、葉が茂っている大きな木だった。確かにあれなら、雨宿りできるだろう。
「そうですね、行きましょうか」
雨足が強くならないうちに木の下まで行った。下まで行くと葉が屋根代わりになり、思ったとおり雨は落ちてこなかった。
「ふぅ…久しぶりだなぁ」
「?何がですか?」
「雨が降ってくるのも、木の下で雨宿りするのも…」
懐かしいような声色で話しているが閻魔の場合、いつの事かは定かではない。こうして雨に降られるのも幾年か、はたまた何百年もないのかは分からないのだ。
「ねぇ、鬼男君」
「はい?」
「こっち向いて」
「…えっ」
言ったとおり閻魔の方を向くと突然、鬼男は抱きしめられた。あまりにも唐突すぎて抵抗もしていない。ただただ、抱き着かれているような感じだ。
「大王…?」
いつものふざけているような、甘えているものとは何か違う気がして突き放せずに様子を伺っている。
「なんかさ、雨って…」
最初は優しかった雨も今は大きな音をたてて、雨音以外の音を消し去るように降っている。
「あんまり…好きじゃないな」
少しの間、雨音以外の音がなくなる。なんだか長く感じてとても短い時間。
ただ怖かった。雨に消されてしまいそうで。今のささやかな幸せを、鬼男がいるだけで感じられる存在する意味を。
「…っ」
何も言えなくて、言う言葉が見つからなくて、抱き着かれている身体を抱きしめた。
雨はもうその勢いを弱めていて、音が静かになっていく。
どうしようかと迷い、離そうかと考えて少し力を抜いた。だが、もう一度、離れなくないと言うように強く抱きしめられる。
「…もうちょっと…このままで良いかな?」
消えそうな声で言われる。少し緩めた力を入れて抱きしめた。
体温がない身体も何故か温かく思えた。
「大丈夫ですよ」
「えっ…?」
「大王」
貴方は一人じゃありませんから

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2010/09/24 17:05 | Comments(2) | TrackBack() | リク小説

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コメント

にやけが止まりません先生!どうしたらいいですか!(笑)
いやはや…なんというか、ごちそうさまです。閻魔可愛いなぁ…梅雨の時期に不意に訪れるしんみりしっとりな雰囲気にすごくニヤニヤしました。
もう、鬼男くんてば!ちょっとカッコいいじゃない!きゅんとしちゃったよ!
色々とお忙しい中、素敵な作品を書き上げてくださってありがとうございました。

演劇部に入る人は、一癖も二癖もあるような人が多い傾向にあるようでまとめるのはすごく大変だと思いますが、自分の目指すものややりたいことはできる限り、ギリギリまで曲げずにやっていって欲しいなと思います。難しいですけどね。
最後まで、演劇を楽しんでやってくださいね。と、勝手なことを言い捨てておきます^q^

小説、本当にありがとうございました!(って、今更だけどこれ…私がリクした小説という認識でいいんですよね?違ったらかなり恥ずかしいww
posted by 由良at 2010/09/24 22:58 [ コメントを修正する ]
「由良さぁぁぁーん!!」と叫びたくなりました^q^なんででしょうw
いやぁ…もう、にやけていただいて、そしてキュンとしていただけたなんて…私の中で作って良かった、成功した!と思える作品になりました。
閻鬼にしようとしたら鬼閻になるという…ww
梅雨って急に憂鬱になることがあるのでそれを出してみました。後は、やはり花というのが季節が分かりやすいので(・ω・)
す、素敵な作品…ありがとうございます!!嬉しいです…本当にありがとうございました。


…実は、自分が何を言っていても、どうしても後輩が可愛くて仕方がないんですw
友人には「だから、なめられるんだよ」と怒られることもありますが…私は演劇が大好きです。
由良さんにそう言っていただけて、確信が持てた気がします。
純粋に楽しみたいです。最後のときまで。

由良さんがリクエストされたものです。
読んでいただけて嬉しかったです(^ω^)
コメントありがとうございました!!
posted by mikotoat 2010/09/25 20:39 [ コメントを修正する ]

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