雪中花日和

えーと…木・金にブログを更新しなかったことは、あえて触れずにいきます←

小説を載せたいなと思ったので、またまた昔に書いたものを載せようと思います。そして…またまた天国組です。だって、天国組好きなんだもｎ（殴）
シリアス＋甘です。そして、大王目線です！ちなみに前は、どちらかの目線のものしか書けませんでした＾ｑ＾

では！

「次の方～どうぞ！」
「えーと…貴方は天国。おめでとう。」
こう言って、何人もの死者を天国へと導き、そして…地獄へ逝くように宣告をしたのだろう。途方もない数の死者、そしてこれからも決して変わらず増えていく…
「大王！何、ボーとしてるんですか？」
「えっ？あっ…ごめん」
いけない、いけない。また、鬼男くんに爪で刺されちゃうところだった…。
「今の死者で今日の裁きは終わりです。後は、書類仕事だけですが…休憩しますか？」
「うん！する～」
やっと、今日の裁きが終わった…あとは、書類を片付けて…あっその前に、鬼男くんにココア入れてもらおう！
「鬼男くん！って…あれ？」
さっきまでそこに居たはずなのに…書物でも取りに行ったのかな？
（ガチャ）「大王。呼びました？」
「えっいや～…ココアいれてもらおうと思ったんだけど…」
「あぁ、それなら今淹れてきましたよ？」
よく見ると鬼男くんの右手にはお盆があり、その上にはコップがあった。
「はい。どうぞ、大王」
「あ、ありがとう」
温かいココアを鬼男くんから受け取った。飲んでみると、甘党の俺が丁度良く感じられる程の甘さで、熱さも丁度良かった。
「美味しい…」
「それは、良かったです」
鬼男くんは、もう一つのコップでコーヒーを飲みながら応えた。…あんな苦いものよく飲めるよなー…あっそういえば…
「鬼男くん、何で私がココア飲みたいこと分かったの？」
鬼男くんはコーヒーを飲んでいた手を止めて、キョトンとした顔で…
「なんでって…そりゃ、いつも頼まれていれば分かりますよ」
「でも、いつも同じじゃないよね？」
俺がいつも頼むのは基本的に甘いものだけど…いつも同じって訳じゃないから（紅茶とかも頼んだりする）鬼男くんがココア持ってきたときはビックリしたんだけど…
「…貴方、見てれば何が飲みたいかくらい分かりますよ」
「えっ？私ってそんなに分かりやすいの！？」
「はい」
うわっ…あっさり答えられた…。まぁ、俺のことを分かりやすいなんていうのは鬼男くんだけだよな～
「だけど…」
「えっ…？」
「あんたのことが分かんなくなる時もある…。突然、遠い存在になってしまったみたいで不安になる…」
「…っ…鬼男くん、俺のことなんて…」
『分かろうとしなくいいのに』…そう言おうとしたら、急に抱きしめられた。
「ちょっ…お、鬼男くん…？」
名前を呼んでみるけど離してくれそうにない。
「あんたは…」
え？
「…独りじゃないんですから…もう少し頼っていただけませんか？」
「鬼男くん？な、にを…」
聞こうと思ったのに、涙が溢れて上手く言えなかった。
何故俺は泣いているのだろう？別に泣きたいわけじゃないのに…涙が溢れて止まらない…。
「大丈夫。あんたは、独りなんかじゃありませんから…」
鬼男くんが言い聞かせるようにして言う。鬼男くんの温かさが伝わってきて…そのたびに涙が溢れて…ひどく、安心して…気付いたら、眠っていた。
「泣き疲れて、寝ちゃったか…」
浅い意識の中で聞いた声…
「おやすみなさい、大王…良い夢を…」
うん。ありがとう…鬼男くん。


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【あとがき】
『大王は何でも独りで抱え込んで…それを、鬼男くんは知っていて頼ってほしいと思うのでは…？』
という考えのもとこの小説を作ったと思います。←
大王は甘党のイメージがあります。そして、鬼男くんは大王の好みを知っていそうですｗ
大王は、「別に泣きたくないのに」と本文中で言っていました。それは→「別に悲しくないのに」にも置き換えられそうですよね。ちなみに、大王が話しているところだけ「私」と言っています。最後の部分だけは「俺」と言っているのですが、自分の気持ちでは常に「俺」と言っています。
…と昔の自分が書いた小説を考察しながら書いていましたｗｗ前の私ではここまで考えなかったと思います。

では、ここまで読んでくださった方ありがとうございました！